性病検査を受けることが出来る診療科
性病検査を受けられる診療科 | ||
---|---|---|
泌尿器科 | 産婦人科 | 性病科 |
内科 | 耳鼻咽喉科 |
性器の症状は泌尿器科、産婦人科、性病科
泌尿器科 | 尿関連臓器(腎臓、尿管、膀胱、尿道)、男性生殖器(陰茎、精巣、前立腺) |
---|---|
産婦人科 | 妊娠、出産、産後の事、女性生殖器(膣、子宮、卵管、卵巣) |
性病科 | 性行為による感染症 |
性病検査を受けることが出来る診療科は主に泌尿器科、産婦人科(婦人科)、性病科、内科、耳鼻咽喉科(咽喉科)です。そして、その中で性器の症状を主に扱っているのが泌尿器科、産婦人科、性病科です。
泌尿器科は尿に関連する臓器や男性生殖器の病気を取り扱っています。男性の性病の場合、尿道に炎症が起こる事が多く、尿道の炎症は泌尿器科の扱う病気の対象に入っているため、性器クラミジアや性器淋病による尿道炎の場合、泌尿器科を訪れるのが一般的です。また、性器に痒みやただれ、恥赤の増加、イボが出来るのなどの性病の症状も、男性生殖器の症状のため、泌尿器科で検査を受けることが出来ます。そのため、男性の場合は性病によって陰茎・尿道に症状が見られる場合、泌尿器科を受診すれば良いでしょう。
産婦人科は妊娠や出産を扱う産科、女性生殖器や更年期障害、生理不順といったものを扱う婦人科があります。産婦人科、特に婦人科は性感染症も扱う対象になっているため、女性の場合は膣のおりものの増加、膣の痒み、膣の違和感などの性感染症の症状が性器に見られる場合は産婦人科を訪れる人が多いです。そのため、性器の症状が気になる場合、女性は産婦人科(婦人科)を受診すると良いでしょう。
また、性病科という性感染症に特化した診療科もあります。泌尿器科や産婦人科は性感染症による症状を見るだけではなく、泌尿器科の場合は腎不全、腎臓病、尿路結石、膀胱炎、包茎、男性不妊症など幅広い病気を扱っています。産婦人科も妊娠から出産、産後まで、さらに子宮や卵巣の病気、生理不順や不妊症、更年期障害など様々な患者さんを対象にしています。そのため、来院する方は性感染症以外の人が多く、様々な病気の患者さんが訪れ、治療が行われています。
一方、性病科は性感染症に特化した診療科です。そのため、男性や女性関係なく性感染症の検査や治療が行われています。また、性器の症状だけではなく咽頭の症状も見ており、性器感染や咽頭感染など性感染症のトータルケアがなされています。ただ、多くの性病科は泌尿器科や産婦人科をメインとしている病院の一つの診療科として設置されているケースがほとんどです。そのため、性病科を受診する場合も結局は泌尿器科或いは産婦人科をメインとする病院を受診することになります。
咽頭の症状は内科、耳鼻咽喉科、性病科
内科 | 消化器、循環器、呼吸器、神経、血管、腎臓、内分泌、免疫など |
---|---|
耳鼻咽喉科 | 耳、鼻、咽頭、咽喉 |
性病科 | 性行為による感染症 |
一般的に咽頭の症状を見てくれるのは内科、耳鼻咽喉科です。内科は消化器、呼吸器、循環器、神経、血管、内分泌、免疫など扱っている範囲が広いです。その中で身近なものと言えば風邪です。風邪を引いた場合は内科を受診しますが、風邪と同じように咽頭の腫れや微熱を伴う性病の場合も内科を訪れ検査を受ける事が出来ます。
また、耳鼻咽喉科も咽頭の病気を扱っており咽頭感染による性病の検査を受けることが出来ます。耳鼻咽喉科は耳の病気である中耳炎、外耳炎、鼻の病気であるアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、咽頭の病気である咽頭炎、扁桃炎、喉頭炎などを扱っています。
咽頭の性病の検査は性病科でも受けることが出来ます。性病科は性器だけではなく、性病全般を扱っているため、咽頭の検査も性病科で受ける事が可能です。
結局、何科に行けば良いの??
男性は泌尿器科、女性は産婦人科
最近は、性病の検査は泌尿器科、産婦人科、性病科以外にも内科、外科、皮膚科、耳鼻咽喉科でも受けられるようになっています。そのため、基本的にどの科に行っても大丈夫です。ただ、「どこに行けば良いの??」という問いに対する答えは、男性であれば性病科が併設されている泌尿器科、女性の場合は性病科が併設されている産婦人科が良いでしょう。
泌尿器科は主に男性向けの性感染症の検査を行ってくれます。泌尿器科が主に扱う病気は男性生殖器(陰茎)や尿に関連する尿道のため、尿道や陰茎から見られる性感染症の検査を実施してくれます。また、最近の泌尿器科は性器の性病だけではなく、咽頭の性病も扱っているところが増えています。そのため、咽頭の性病検査に関しても泌尿器科で問題ありません。ただ、泌尿器科によっては咽頭の性病は扱っていなかったり、性病の知識や検査・治療経験が浅いところもあるため、性病科が併設されている泌尿器科を選んでおく方が無難です。
女性の場合、性病科が併設されている産婦人科が無難です。産婦人科は妊娠や出産以外に女性性器の病気を扱っています。女性性器の病気の中に性感染症が含まれるため、膣内に感染する性病を診てもらう事が出来ます。また、咽頭感染の性病に関しても扱っている産婦人科が多くなっているため、咽頭感染も産婦人科で問題ありません。ただ、こちらも産婦人科によって、咽頭感染を扱っていない場合、性感染症に対する知識があまり無く十分な検査や治療を受けることが出来ない場合もあるため、性病科が併設されている産婦人科を選ぶのが無難です。
内科、耳鼻咽喉科は病院によって差が大きい
内科や耳鼻咽喉科は、扱う器官に咽頭が含まれます。そのため、咽頭感染の性病検査を受ける場合、内科や耳鼻咽喉科を推す声もありますが、内科や耳鼻咽喉科は医師によって知識の差が大きいです。内科や耳鼻咽喉科は性病の検査や治療目的で受診する方が少ないです。そのため、医師によって性感染症に対する知識や治療経験に差があり、満足な検査や治療を受けられない場合もあります。
そのため、咽頭感染の性病の場合も男性は泌尿器科、女性は産婦人科を訪れるのが無難です。ただ、全ての泌尿器科、産婦人科が咽頭感染の性病を扱っているわけではありません。性感染症の治療に力を入れている病院では咽頭感染の検査や治療が充実していますが、性感染症に対する取り組みが弱い病院では、内科や耳鼻咽喉科同様に十分な検査、治療を受けられない場合もあります。そのため、性病科が併設されている泌尿器科、産婦人科或いは性感染症に対して積極的な検査・治療を行っている泌尿器科、産婦人科を調べて受診するのが良いでしょう。